親友、寺に消ゆ

ユッキ

私が茨城県の小学校低学年の時の話だ。

二年を共に過ごしたクラスが解散され三年生に上がると新たなクラスに再編された。

梅雨がまだ残る七月上旬の頃彼はやってきた。

藤田裕紀(ふじたゆうき)

両親の都合という事で長野県の方から私のクラスに転入してきた。

体格は他の生徒よりも良く、力強そうだな。というのが最初の印象だった。

クラスはそんな彼を暖かく迎え入れ、転校生という珍しさもあり直ぐに打ち解けた。

< 4 / 39 >

この作品をシェア

pagetop