絶対キケン恋愛-☆年下王子とLOVE×PANIC!☆-
真面目な印象を与える黒髪。
笑顔が映える顔の造り。
おまけにスーツだと来れば…
想像出来るのは、一人しかいない。
「…さっ…ささや―――」
「琴弥、怖かっただろ?
大丈夫か?」
あたしの言葉を封じる為に、大きく早口で喋る笹山さん。
さっきまでの運転手の顔とは大違い。
口調も普通になってるし、声もなんだか違う人のように聞こえる。
あたしがそんなギャップに戸惑っていると、突然耳元であたしにしか聞こえないように笹山さんが呟いた。
「琴弥様、上手く私がこの場を鎮めますので、貴方は早く校舎の中へ」
そう呟く笹山さんの口調や声は、元通りになっていた。
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