絶対キケン恋愛-☆年下王子とLOVE×PANIC!☆-



真面目な印象を与える黒髪。

笑顔が映える顔の造り。

おまけにスーツだと来れば…


想像出来るのは、一人しかいない。




「…さっ…ささや―――」



「琴弥、怖かっただろ?

大丈夫か?」




あたしの言葉を封じる為に、大きく早口で喋る笹山さん。



さっきまでの運転手の顔とは大違い。


口調も普通になってるし、声もなんだか違う人のように聞こえる。



あたしがそんなギャップに戸惑っていると、突然耳元であたしにしか聞こえないように笹山さんが呟いた。




「琴弥様、上手く私がこの場を鎮めますので、貴方は早く校舎の中へ」




そう呟く笹山さんの口調や声は、元通りになっていた。




.
< 41 / 394 >

この作品をシェア

pagetop