絶対キケン恋愛-☆年下王子とLOVE×PANIC!☆-
「ただいまっ!」
あたしはカードキーを差し込んでドアを開けた。
ここのマンションはカードキー。
さすが高級マンション、と感心させられてしまう。
あたしが玄関で靴を脱いでいると、後ろから控えめな笹山さんの声が聞こえてきた。
「琴弥様、申し訳ないのですが少しだけ外出してよろしいでしょうか?」
「はい、どうぞ」
ニッコリ笑って返事をする。
あたしの返事を聞いた笹山さんは、「すぐに戻って参りますので」と言い残すと、忙しそうに去って行った。
「笹山さん、忙しいもんね」
そう解釈したあたしは、リビングへと向かった。
この時はまだ、笹山さんの悪魔的思考に気が付いていなかった。
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