絶対キケン恋愛-☆年下王子とLOVE×PANIC!☆-
あたしの叫び声に、少しだけ岬サマが反応する。
チラッとあたしを見た後、すぐに視線を笹山さんに戻した。
…その瞳は、やはり冷え切った物だった。
「仕方がないですね」
大きく溜め息をついた笹山さんは、意地を張っている岬サマとあたしを交互に見た。
「琴弥様」
「は…はい!」
緊迫した雰囲気の中、急に名前を呼ばれたあたしは、声が裏返りながらも返事をする。
あたしの身体は、岬サマの態度や、この息苦しい雰囲気が原因でガチガチに固まっていた。
笹山さんは、そんなあたしの状態を感じ取ったのか、そっと背中を撫でてくれた。
.