絶対キケン恋愛-☆年下王子とLOVE×PANIC!☆-



「岬様、貴方はもう少し人を信用した方がよろしいんじゃないんですか…?」



「…るせーよ」




そう答える岬サマは…一瞬だけ哀しい目をした気がした。


…こんな岬サマ、初めて見た。



あたしが部屋着のTシャツを握りしめると同時に、今度はドスの効いた笹山さんの声があたしの耳を駆け抜ける。




「岬様、いい加減にして下さい。

私も琴弥様も心配しているのですよ?

少しずつでもいいですから、他人に心を開かれてもよろしいんでは?


…それとも、未だにあの事を引きずっておられるのですか?」



「止めろっ…!

コイツの前でその話はするな!」




あたしが二人の言い合いを聞いていると、突然大きな声で岬サマが話を遮った。



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