ケンカ上等☆不良校上々↑↑
特徴的な声が聞こえれば、栗色のクルクルと巻かれた髪が揺れた。
振り返った芽咲が、あたしたちを怪しいとでも言うように見てくる。
さっきの歩夢の“可愛い”発言で、確かに少し距離が開いていたみたい。
だって、恥ずかしかったんだもん。
褒められたあと、歩夢の隣を歩くこと。
変に意識しちゃうじゃん。
「なんでもないっス」
黙り込んで答えようとしないあたしに代わって、歩夢が返事をした。
「本当にぃ〜?」
「ほんとにー!」
そこまで離れてない場所なのに、大きな声でやり取りする2人が面白くて。
つい、その様子を見て笑う。
道路を横断しながら、未だに続く会話。
「もうファミレス前ですよぉ〜、鈴野さぁ〜ん」
「そっスかー、後藤さーん」
なんだか他人行儀な喋り方してるなぁ。
なんて、のんきに思ってる場合じゃないよ。
「歩夢っ、」
お店の入り口寸前で気づけたのは、まだ良かったのかな。