ケンカ上等☆不良校上々↑↑



もし、万一、これが翼のだったとしたら?


その時は───





「翼〜!みくるちゃんがっ……あれっ?」


声が聞こえた直後、ダダダッと走り寄る音を感知した耳。



「太陽!?」

「はぁっ、なんだ〜、みくるちゃんっ、ここにいたのか〜」

振り返った先に、両手を膝につけて呼吸を整えてる太陽の姿。



「どうしたの?」

近づこうとすると、大丈夫だからと手で制された。



「みくるちゃんが教室来ないから心配で迎え行ったんだけど」

少し咳き込みながら話し出す。



「途中で生徒指導の先生に捕まっちゃって〜」

後から聞いた話、捕まった理由は、説教ではなかったらしい。




「話が済んでから、廊下探したのに、みくるちゃんがどこにもいなかったから」

「教室に来てみたら、あたしがいた、ってこと?」

「そう、翼にも探すの手伝ってもらおうと思ってさ〜」



息を切らして探すほど、心配してくれたんだ。



「ありがと、太陽」






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