Memories - 年の差恋愛 -
「はは。ここ、外だけど…」

少しだけ照れくさそうな飛田さんが、そのまま私ごと玄関の中に体を滑らせてから再びぎゅっと抱きしめてくれた。

「充電」

「やだぁ」

ぎゅっと抱きしめられているだけなのに、なんだかすごく恥ずかしくて。

シャワーを浴びたばかりなのか、ほんのりせっけんの香りがする飛田さんに、ドキドキが止まらない。

しばらく二人でそのまま玄関で抱き合っていた。

「買い物、してきてくれたの?」

そっと体が離れてから、私の手にあった買い物袋を取り上げると、やさしく背中を押してリビングへと連れて行ってくれた。

「夕飯作るって言ったじゃないですか」

「そうだったね。うれしいなぁ」

二人で並んでキッチンに並び、楽しく話しながらの料理はとても幸せで。

なんとなく同窓会のことをお互いに口にしないまま、軽い夕食を食べた。

食後にお茶を飲みながらテレビを見て。

友達と食事に行ったことを話すと、隣に座っている私の頭を飛田さんが大きな手で撫でてくれた。
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