Memories - 年の差恋愛 -
ゆっくり流れる静かな時間に、私の心臓の音が皆に聞こえるんじゃないかって思うくらい。

「佐智子」

沈黙を破ったのは、お父さんで。

「は、はい」

名前を呼ばれた私は、言われるままに飛田さんの横に座った。

じっとお父さんに見つめられて、緊張で手が震える。

「聞いていたか?」

「え?」

何を言われたのかわからなくて、思わず聞き返してしまった。

聞いているってなにを?

「その…過去に結婚していたことを」

「うん。聞いてるよ」

「大丈夫、か?」

お父さんの心配してくれる気もちはわかる。

聞いたときは正直不安もあったけど、今はそんなこと感じない。

すごく大人だって思うときもあれば、年齢差だって気にならない時も多いし。
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