魔神戦記!
魔神ウノサス
妖神ディノウン
鬼神ルシヴァナ
そして獄神リ・シュウ。
神界において最強と謳われる戦いの布陣だ。
この内で魔神と妖神、鬼神は神界でも知らぬ者は居ないほど名が通っている。
だが獄神リ・シュウ………
彼の姿を見たものは少ない。
名前を知る者も。
「久しいな、鬼よ」
手刀を透徹の喉元から静かに引き、立ち上がってルシヴァナを見るリ・シュウ。
赤と緑の鎧姿。
兜の襟足からは三つ編みを思わせる鎖状の飾り。
鎧は鱗を思わせるデザインで、まさにその姿は『龍』。
『テメェを呼んだ覚えは無ぇ。
もう一度だけ聞いてやるよ。
何の用だ?』
「フン。
相変わらずガラの悪い口の聞き方をする。
俺の目的はウノサスだ」
『なら直接ウノサスの元へ行けばいいじゃねぇか。
それともわざわざ俺を怒らせに来たのか?』
透徹も立ち上がり、
「いかに神と言えど、今は鬼神の結界を破らせる訳には行かない。
鬼神に用が無いのなら、立ち去ってもらおうか」
そう言って純幽晶を構える。
「早まるな、水晶の虎。
俺はルシヴァナに重要な話を伝えに来ただけだ。
それさえ済めば言われなくても立ち去ってやる」
『重要な話……だと?』
……………