みるくてぃー


「だって…久しぶりのお誘いだもん…」

「そーだよねー…葵の彼氏、芸能…」


私はその言葉を聞いた瞬間、急いで友利の口を手で塞いだ。
友利が苦しそうだったから、そっと友利の口から手を外す。


「友利のばかっ!!
言ったら大変なことになるじゃないっ!!!」

「ご、ごめん…」


友利は少し反省した見たいで、しょぼんとした顔を見せる。


皆には言えない、私の秘密は…。


彼氏が芸能人だと言うこと。
しかも、大人気のアイドル!!


私と海斗は幼なじみで、家が隣。
だから小さい頃から仲がよかった。
まぁ、いつしか付き合い始めて…。


でも海斗と会えるのは、とても僅かな日だけ。
しかも街でデートなんて、当たり前に出来ない。
海斗のマネージャーからも、
「スキャンダルになるなら別れて下さい」とも言われてるし。


ホントなら、街でデートとかしたい。
…でも、海斗に会えるだけで嬉しいもん。


私はそのまま幸せな気分に浸り、結局、噂を聞き忘れたのだった。


< 4 / 5 >

この作品をシェア

pagetop