ハルのためなら【短編】
そう思って両手をあげた瞬間

倉庫のシャッターがあがり外の光が飛びこんできた

そして、まぶしい光の中から黒塗りのベンツが2台、土煙をあげながら倉庫の中に入ってきた

そのベンツから泣きながら飛び出してきたのは

セツだった

「ハルちゃん!」

あのひ弱そうな弟子を思いっきり蹴飛ばし(ナイフ持ってるから危ないって、弟子のヤツ『ぎゃ!』とか叫んでるよ)

河本たちを押しのけて

セツは俺に飛びついてきた



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