アタシの彼氏は英雄者
今アタシは裕に抱きしめられてるのだ

アタシは裕の制服をギュッと強く

握り締めた・・・

返事をするかのように

裕もアタシのコトを強く抱きしめた

り「ありがとう・・・裕」



もうそこからのコトは

覚えていなかった

目の前が真っ白い世界だ

生きているのかも死んでいるのかもわからない

目が開かない

・・・

これなんだろう・・・

温かいモノが

アタシを起こした

目をもう一度

開けてみる

そこにはもう

白い世界などなかった

手元には

アタシの手を強く握り締めている

手があった

その手は裕の手だった

裕は両手でアタシの手を握り締めていた

両手で握り締めながら

なにかお祈りするように

手を額に当てて

目をつぶっていた

アタシが起きたのがわかったのか

目を開けた・・・


ゆ「よかった・・・」

ふんわりとした

優しい笑顔で

よかったと呟いた


アタシは目を擦りながら

ゆっくり体を起こす

その体を優しく支えてくれた

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