ネオン
6
週が明けて
月曜日の午後1時。
今日は午前で授業が終わり。
あたしは真紀と駅に向かって歩いていた。
「真紀、今日なんか顔明るいよね。」
「ばれたぁ?!今日デートなんだぁ♪」
「なんか、久しぶりじゃない?彼氏と遊ぶの。」
「うん。仕事忙しいみたいなんだ。イベントが近いらしくって。」
「そう。楽しみだね。」
「うん!!」
真紀は携帯を何回もチェックしながら、
終始笑顔で喋り続けていた。
あたしは家に帰った。
最近お母さんは家に居ないことが多い。
仕事なのか、
遊びなのか、
あたしも検索しないし、
相手も何も話してこない。
家に居て唯一の話し相手はキャンディだけだった。
静まり返った広いリビングで、あたしはテレビを見ながら、お客さんにメールを一斉送信した。
『こんにちゎぁ。今日も天気がぃぃね。愛は学校が休みだから久しぶりに友達と遊んでます♪早く○○さんにぁぃたい☆』
○の部分は適当にあだ名で埋めた。
こんなメールはもう日課だった。
レスがあればできるだけ早くレスを返す。
ただそんなことを毎日続けていた。
一通りメールを送信し終えて、
ベッドに横になると、
キャンディがお腹の上に乗ってきた。
「キャンディー。おいで、おいで。」
キャンディはあたしのお腹の上で腰を下ろして胸の上に顔を乗せた。
「キャンディー・・・。
あたし・・・何の為に生きてるかなぁ?」