准教授 高野先生のこと

別に腹なんて立たなかった。

高野先生との会話でのこんな展開なんて慣れてきてたし。


先生はまさに笑顔の辻斬りのようであり……。

私は斬られても斬られても全然平気な体を既に手に入れていたから。


落とされて谷底から這い上がるなんてこと、もう全然余裕だ。



それに――

たとえ美人じゃなくとも、先生がタイプだって言ってくれるなら……。

それはそれで“ま、いいや”と、ぜんぜん思えた。


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