准教授 高野先生のこと
ある平日の日の夕方。
私はいつものごとく高野先生の研究室にいた。
この頃の私ときたら、すっかり先生のところに入り浸り。
月―金の内の1日は夕方からの時間をともにすごし。
土曜日はおやつを食べる辺りから先生と一緒にすごす。
そんな生活が普通になりつつあった。
こんなに頻繁に出入りしてたら妙な噂をたてられるのでは???
そんな心配をしたことがない訳じゃあない。
けれども――
誰かに何か言われても、一応私には切り札があった。
“並木先生と森岡先生が高野先生に私を預けている”
そう……私は自分の意志ではなく指導教授の意向で来ているのだ、と。
仕方なくここへ来る私と、それを仕方なく迎え入れる高野先生。
そういう構図なんだ、と。
そんなふうに言い訳できる……つもりでいた。