世界の終りに恋の歌を
若者は、嵐の去った後の海岸に打ち上げられる、珍しいものや綺麗なものを見に来ていたのです。

ゆっくり、ゆっくり、海岸を歩きます。

たまに、きらきら光る貝殻や、綺麗に洗い流された流木、不思議な形の瓶を立ち止まって眺めたり、手に取ってみたりしていました。


泡立つ白い波が、ゆったりと寄せては返しています。

太陽の光は、静かに雲の切れ間から何本もの光の筋をその海と地上に注ぎます。

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