だって大好きなんだもん!!


2006年12月24日




「やったーーーー!!!!!雪だーーーー!!!!」


「キャーー!!雪だぁー!!きれーい!!」



7才の可愛らしい子供の声が2つ、白く染まり始めた町に響く。



「ハルくーん?怜ちゃーん?

まだ朝の7時よー??」



2人が住んでいるマンションの2階から顔なじみのおばさんが窓から頭を出す。



「わ!!ごめんなさい!!うるさかったでしたか!?」

「ほら、怜!!公園行こ公園!!!」

「うん!!!」

「気をつけてねー?」

「「はーい!!」」


道路には2人の小さな足跡だけがくっきりと残る。



「本当に仲良しねー。ずっとこのままでいてほしいわ。」




2人も、そうあってほしいと願っていた。


そうあると思っていた。



「でも怜ちゃんが…」

「えぇ、お母さんもまだ言えてないみたいだし。もう明後日らしいのに…」

「ほんと…まさかそんな遠くに転勤なんてねぇ。」

「2人が可哀想だわ…。」








「……えっ?」


「怜はいい子だから、わかるよね?」


てんきん…?

あめりか…?


それってもうハルと一緒にいれないってこと…?



「やだっ!!ハルがいなきゃやだ!!」


「怜…わかってちょうだい…?」



7才の女の子には

それはあまりにも残酷で…





それから

その町に2人の笑い声が聞こえることはもうなかった。
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