恋の神サマ!
「おい、聞いてる??」
彼の言葉に私ははっとなる。
いかん、観察に夢中で話し掛けられていたことを忘れていた!!!!
わたわたするも、何を質問されたかさえ思い出せない。
彼は呆れたように私を見て再度たずねてきた。
「何してんのかって聞いてんの」
「あ、えぇぇえぇっと!!願い事!!願い事してたの!!!!」
私は笑顔を取り繕って答えた。
彼がどこから見ていたのか知らないけど、ここは白を切り通すしかない!!!!
案の定彼はいぶかしげな表情になる。
「願い事??」
「しっ、知らない??恋の神サマの噂っ」
冷や汗たらしながらにこー、とごまかすように笑う私を無視して彼は眉間のしわをふかくした。
「知ってっけど。今お前その箱開けてなかった??」
ど、き―――――――ん!!!!!!!!
「アケテナイヨっ!!!!」
あ、やべ、声裏返った。