パセリな彼女がついた嘘
「私は亜里沙に、自分のような男と一緒になってほしくないんだ」

「はい」

「須藤くんに亜里沙の話をしたとき、流石に驚いたけど、
彼女がキミのことを気に入っているようだったから、
会わせてもらえないかって、彼に頼んだんだ」

「僕と彼女は、何もないですよ」

僕がそういうと小田切さんは、
ストレートのウィスキーを飲み干して、

「何かあってくれたほうが良かったかもな」と言った。



亜里沙は彼の、一人娘だった。
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