ギア・ドール

「その情報の価値と、信憑性しだいだな。」


 まぁ、打倒だろうな・・・。


「わかった。一応調べてはみる。」


 とはいえ、所詮は死体と残骸しか転がっていない戦場跡。


 たいした情報が転がっているとも思えない・・・。


「ああ、頼む。それじゃあ、俺は行くぜ。」


 そういうと、ジン爺さんは、ギアを右に旋回してスピードを一気に上げて消え去っていってしまった。


 あっという間に、索敵反応が消えるジン爺さん。


 頼むから、事故るなよ・・・。


「・・・・・どうするの?」


 おぼろげにそんなコトを考えていると、隣にいる菫から声が聞こえた。


「何が?」


「情報だよ・・・見つけたら、本当に連絡するの?」


 確かに。


 ジン爺さんは、一見するとただのふざけているギア・ドールマニアのダメジジイだが、悪い噂も多々聞く。


 情報を相手に売るということは、自分が「その情報を知っている」ということを教えることでもある。


 場合によっては、それだけでも命が危険さらされる・・・。


 少々危険な賭けであることは間違いない。

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