『アリガトウ』と言いたくて。
ショートが良く似合う,元気な子。

「メグ。アタシにも紹介して??」

奥から現れたのは,すごく大人っぽい子。

背も高いし,落ち着いた『お姉さん』ってかんじ。

「あっ…美波 悠優です…よろしく」

私は,唯にしたのと同じような挨拶をその子にもした。

「アタシは岡田 遥子(オカダ ヨウコ)よろしくねぇ!」



『類は友を呼ぶ』



まさにそんな感じ。


萌未や私と同じような,

一般の大人からしたら『ギャル』の一言で

まとめられてしまいそうな子だった。


とにかく派手。


でも,私は自分と似たような外見の彼女たちが嫌いじゃなかった。



「俺らも紹介してほしいんだけど?」

そう言って入ってきたのは

「和田 雅紀(ワダ マサノリ)高三」

だった。

そして

「俺は塚原 元輝(ツカハラ モトキ)高二」

「…渡辺 俊也(ワタナベ トシヤ)高三」

と続く二人。


てか,これ合コンじゃないし。


人数合ってないし,


見た感じ唯と雅紀は付き合ってる。

妙にラブラブだし。


遥子も携帯ばかり見て,恐らく彼氏からのメールだと思われた。


…よく考えれば,萌未と凌央ってカレカノじゃん。


騙された。

きっと,ここにいるみんな全員恋人持ち。

フリーなんて,アタシだけ。


…高校,行っときゃよかったな。
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