5年先のラブストーリー-この世のしるし-


そんな会話に玲子は耳を貸さないようにしていたが・・・

興味本位からその質問が投げ掛けられた。


「安本さんは、どうして介護の道を選んだの?二度も学校に通うくらいだから、よっぽど何か良い事でもあるんじゃないの?」


さり気ない一言だった。


しかし


玲子にとって・・・


ただ適当にしか考えてなかった周囲の者達にとっては玲子がどんな気持ちになっているかなんて関係なく


回答すらそっちのけで
更に会話を盛り上げ楽しんでいた。


玲子は、この日を境に周囲の者達と距離を置くようになった。


また、それと同時に悩みを真剣に聞いてくれる直樹の存在が日々大きくなって行った。
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