5年先のラブストーリー-この世のしるし-


恵子は幼少時代、病気の治療の為パリに住んでいた。
そこで絵を学び、絵を通して様々な人間模様を描き、勇気を与えようと描き続けてきた事を直樹に語っていた。


“大事な人と人を結び永遠に離れないリング”


そして、直樹をパリに行かせようと必死だった。

それに全力を注ぎ切れたのは、直樹を心より愛する事が出来た人生への感謝の気持ちのあらわれだった。


恵子自信『真実の愛』ゆえに強くなれた瞬間だった。

けれど、二人の強い絆が永遠の光りに変わる日は音を立てて近づいていた


直樹はそれ以上、何も言えなかった。

それは恵子も同じ事だった。


そして直樹は病室を後に松田の元を訪ねた。


直子を看護師に預け、松田は直樹を別室へと案内した。
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