小桜哀歌
そこには,若菜より少し背の高い,顔立ちの整った男性が立っていた
「なになさってるんです?」
再び,男達にきく男性。
「お…沖田くん。実は…」
永倉と呼ばれた人は,その男性に今までの事を話した。
そして話を聞き終えたのか,若菜の方を振り返った。
「‥えっと,若菜さん?でしたっけ?」
「はい。そうですわ」
「あなたは異国人では?」
「‥いいえ?日本生まれの,日本育ちです」
にっこりと笑って話す若菜。
そしてまた話しかけた
「これは何かの撮影ですか?」
「はぃ?ι」
「皆様,あなた様の事を,"沖田"と呼んでおられましたから‥違いますの?」
のほほんと話す若菜だが,当の沖田は話がよくわからなかった。
「"さつえい"とは‥どこの言葉ですか?もしかして,薩摩とエゲレスのことでしょうか?」
「…?」
話が通じてないことに戸惑う若菜。
(ここは,平成ではないのでしょうか?
もし そうだとしたら…、あの『沖田』と呼ばれている方は,本物の?
ということは‥私は幕末に来てしまったのでしょうか?)