高飛車女と副会長
「いてっ。」

話は戻って、現在。現在俺は転校先の学校を前にして浮かれている。

普通の公立高。

トイレはばかでかくないし、プールだって外にあるはずだ。

あー素朴。普通万歳。
神様ありがとう。

そんな事を呪文の様に唱えながら、俺は校舎の中へ足をはこんだ。

ほうーっ!!靴箱は普通のロッカーみたいな物なんか。新鮮だ。

前の学校では、鉄製のオートロックだった。

一度、誤って鍵をなくしてしまいドリルで靴を救出しな経験がある。

…安心だ。

フラフラと足を進めていくと、ある人物が向こうの廊下から姿を現した。

ここからでも分かる。
 女生徒だ。

小柄な体型に小さい顔。瞳は大きくリスのようにくりくりしている。肌は透き通る様に白い。
艶やかな漆黒の髪は、巻いているが背中の半分までありそうだ。

美人。それしかいいようがなかった。

初めて見た。完璧とも言える容姿。

そんな女生徒に目を奪われていると、女生徒もこちらに気付いたらしい。
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