高飛車女と副会長
明くる朝。

俺はパリパリの制服を着て、ピッカピカの靴を履いて、何故か中野に念入りにセットされた長めの髪を風に揺らしながら無言でつっ立っていた。

…な、何だこれは。

目の前には、なっがーい黒い車。
日だまりに照らされて、光が反射している。

俺は今、高級マンションの入り口にいる。

通行人はそんな俺と、車を交互に見ている。

…じろじろみんじゃねえよ。

中野はその車の横で、ニンマリ笑顔で俺を見ている。
明らかにばかにしている。
間違いない。

「さぁ、お坊ちゃま。お車の用意ができましたので早速、学校へ向かいましょう。」

Oh、Yes!Let Go!!

じゃねぇよっ!!

「ふざけんなっ。何だこのフランスパンみたいな車は!!」

中野は完璧に作った笑顔のまま、車の方に手をやった。
「すいません。ご説明の方が遅れました。こちら坊っちゃん専用リムジンです。名付けて、柚飛リムジン。」
ゆ、柚飛…リムジン。
ダセーーーっ!!!!!

「何でこんな長いので登校しなくちゃいけないんだよ!完全浮くじゃねぇか。」
中野は悲しげな表情を浮かべた。

「お坊ちゃまが、柚飛リムジンに乗って登校するだけで避ける奴など…お坊ちゃまのご友人になる資格など…ございません。」

おいおい。良いこといってるようだけど口元笑ってるぞー。
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