高飛車女と副会長
「何だよ、随分機嫌悪いじゃん。オヤジに何かいわれたのか?」

手元にある冷蔵庫を探って、水を取り出す。

そして一気にのどに流し込んだ。

中野は、ふーっと息を吐き、髪をかきあげる。
その姿が妙に、男の俺から見ても色っぽかったので、悔しい気持ちになる。

なんだかんだ言って、こいつは完璧だ。性格以外は。
「お前のオヤジじゃなくて、俺のオヤジの方だよ。あいつ、いちいち仕事の愚痴こぼす為に俺をよびやがって。海外まで飛ぶ俺の身にもなれってんだ。」

……。
おーい。お前のオヤジの愚痴聞かされてる俺は何なんだよ。
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