先生愛!~もう1つの片思い~



俺は大きく一呼吸ついた。

「あの、出過ぎた真似かもしれませんが、一言、言わせてください。」


北見さんは、じっとこちらを見据えた。

「諦めたら、何も始まりません。一歩を自ら歩まなければ、変わるものも変わりません。あなたは、今その方を愛しているんでしょう?その方もあなたを愛しているんでしょう?
だったら何も乗り越えられないものはない。
2人の間に愛がありさえすれば、どんな困難だって乗り越えられる。
相思相愛だなんて、幸せなことです、大切にしてください。
そのまま何もしないで諦めては、後悔するだけです。
逃げないで、現実に向き合って下さい。
大丈夫、彼となら、力を合わせて乗り越えられますから。」

ひとしきり、力説した自分にはっ、と気がつき急に恥ずかしさがこみあげてきた。
思わず、恥ずかしさに耐えられなくなって俺は俯いた。


「すみません…。つい、熱く語っちゃって。俺なんかが言えた立場じゃないのに。」






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