わたあめ―kimi to hajimete―

涙のXmas



神田と関わり過ぎた1学期が終わり、2学期が始まった。

私は神田と関わる以前の生活を送っていた。
毎日、学校に行き
放課後はバイト。
ただ、1つ変わったのは
神田と関わるのを徹底的に避けた。
以前は挨拶されれば返したが今は目を合わせるか軽く会釈するかにしている。

(無視はしたくないからしないけどね。)

最初は驚いていた神田も今では挨拶するのも止めたらしく、お互い目を合わせることもなくなった。



それから、2学期が終わり冬休みになった。

「よし!終わり!!」

アキはまだ終わってない…かな?

アキの部屋のドアをノックすると中から声がした。

「アキ〜入っていい?」

「いいよ〜」

「課題、どう?」

机で真剣に課題と睨めっこしてるアキの後ろから課題を覗いてみる。


「ここの問15がワカンナイ…。」

教科はアキが苦手な数学。

「ここは……こうして、
こっちを代入するの。」

「あ、そっか!
じゃぁ、こうして…こう?」

「正解!」

「良かった〜!!なんとか今日中に数学終わらせなきゃだったから〜〜」

「和君とXmasデート出来ないもんねぇ(笑)」


「和希め〜ムカつく〜!」

「好き〜!の間違いでは?」

「カノ!!」

アキが真っ赤になって
怒るのは図星の証拠だ(笑)


「ところで、間に合いそうなの?それ。」

「あぁ、これ?
大丈夫!もう出来たよ♪」

「見せて〜♪」


「いいよ〜…はい!」


見せてくれたのは手編みのセーターだ。

「おぉ!!凄い!!」

凝った模様を綺麗に編んであった。
私も欲しいな……(笑)

「和希、喜ぶかな…。」

「絶対!喜ぶよ!!」

「だよね!!」


恋する乙女は美しいって言葉はアキみたいな子にピッタリな言葉だな…。
< 112 / 237 >

この作品をシェア

pagetop