紅い記憶

「ホントに桜って、好きだねぇこういうの。…なんとかと煙は高いところが好きってことわざ知ってるか?」


「なんとかって…馬鹿と煙、じゃなかった?稔君?」




「ははは。ウソウソ。」


 そうこう冗談を言っているうちに二人の乗っているコースターが頂点まで上り詰めた。そして…。




「きゃーーーーーーー!」



 一気に滑り降りる。

 
 桜は大して怖くもないのに悲鳴をあげる。



「お前さぁ、耳元ででっかい声出すのやめろよな。鼓膜が…」



 ジェットコースターから降りると、ベンチに座りながら稔が桜に言う。



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