紅い記憶
桜は、そんな対応に慣れていないせいか、そういった人をあまり好まない。


 和樹の質問にも、そっけなく返答する。



「友達…ねぇ。いらないよ、そんなもの。稔がいるし、圭も飛鳥もいてくれるもん。」





 桜がこんな物言いをするとは思わなかった和樹は、動揺しているようだ。



「友達はいらない?圭?飛鳥?誰だそれは。女の子で親しい子はいないのか。男とばっかり一緒にいて…。こういう奴ばっかりなんだろう。」
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