契約の恋愛
人とは違う、無人の人生をおくらなければいけなくなる。

その傷の深さ故に。

…亮也…。

同じ境遇をもつ、強くて弱い人。

あなたの今の光は、なんですか。

璃雨は、眉間に手をあてムムゥ~と考え込む。

陸飛にもう一回電話してみよっかな…。

でない確率の方が大きいが、行動せずにウズウズするよりはマシだった。

何かが時間を通して、壊れていっているような気がする。

璃雨の知らない所で。

それが同じ境遇をもつ亮也なら、尚更だった。

璃雨は、荒い手つきでケータイを押して耳に押し当てた。

何回か、お馴染みのコール音が鳴り響きまたまたお馴染みのメッセージに肩を落とした。

…留守電…。

陸飛の奴何をやってるんだよ。
あ~もうという感じで、天井を見つめる。

< 131 / 236 >

この作品をシェア

pagetop