契約の恋愛
今日、たまたま合コンに参加して、つまらなくて休憩してたら、突然変な人に契約をしませんかなんか言われて。

そして今、その人の家にお邪魔している…という。

なんて言っていいのか。

けど…思い出になっていくんだろうな。例え、この今がどんな展開を繰り広げていったとしても、全ては私と紀琉の記憶で、思い出になる。

果たして私が死ぬ瞬間、この奇妙な出来事をどんな思いで振り返る事になるんだろう。

私は重たくなった、衣服を引きずりながら、ようようと紀琉が立っているキッチンに近づいた。

「あの…私、どうすればいいですか?」

バスタオルを濡れた頭にのせている紀琉は、とても幼くみえた。

「あ~…。そうですね。じゃあ先にシャワー浴びちゃって下さい。その格好じゃ寒いですし。私は後で構いませんから。」

私はその言葉に、思わず吹き出しそうになる。

…シャ、シャワーですか。やっぱり意識しちゃうもんなんだな。

当の本人は、全くカケラも気にしていない様子。

のんきに鼻歌歌ってるし。
……。

「分かりました。」

もうどうにでもなれ。

「あ。着替えが必要ですよね。璃雨さん、そこのタンスからいいの選んで持ってって下さい。」

私は紀琉の指さすタンスへと歩みよる。

…着替えって。言ったら悪いけど…下着とかどうすれば…。
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