契約の恋愛
気温が上り下りだから風邪に気を付けてとか、優瑠の事もすごく心配してくれた。

見た目通りで対して驚きはしないけれど…。

紀琉の口調が何か"あの人"に似てるから、少しドキっとした。

"あの人"も、風邪を引きやすい璃雨をいつも心配してくれてた。

風邪を引けば一大事。

1日まるまるつきっきり。
しまいには、璃雨が風邪で苦しむ姿を見て俺、今日仕事休む!!…とか言いだしたりして。

とにかく心配症だった。

それがほんの少し紀琉とダブってしまっている。

馬鹿だ…璃雨は。

"あの人"はもういないのに。

…もう、二度と会うことなんてできやしない。

それでも璃雨は"あの人"を想い続けてる。

馬鹿みたいに、恋焦がれて。

「とにかく、行こうよ!翔も璃雨に久しぶりに見たいって言ってるし。あたしも璃雨の彼氏見たいよ~!!!。」

クロワッサンを片手に振り回し、子供のように駄々をこねる雪葉。

……勘弁して。

雪葉のテンションの高さに私はたまについていけない。

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