契約の恋愛
お母さんのようにしっかりしている時もあれば、こうやって子供のようにはしゃぐ事もある。

璃雨は基本、テンション低めだからそんな雪葉のテンションの切り替えについていっていたら、たまに疲れる。

顔にもたまに出るし。

「ねぇねぇ!紀琉さんだっけ?かっこいいの!?」

テンションMAXのガキンチョ、雪葉。

…勘弁してくれ。

私は頭の中で、紀琉のことを思い浮かべた。

「……。かっこいい…かな。」

あの完璧な容姿はどこをどうしても欠点はない。

「まじで?璃雨がいうんだから間違いないね。さすが璃雨だね。」

…璃雨はなんにもしてないんだけど。

「まぁ…あの外見は人並み以上だと思う。」

ウンウンとうなづきながら、メロンパンを口に運ぶ。
砂糖が口の中で転がり、溶ける。

「今更だけどさぁ…どうやって出会ったの、紀琉さんと。」
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