Secret Prince
ていうか、ここの学校への編入手続きをしてくれたのって、
誰だっけ?
まさか、総統直々に、って事は、……ないな、たぶんだけど。
そうなると、他の知り合い、か、……それなら、ミーシャ、かな。
俺がそんな事をぼんやりと考えていると、不意に声をかけられた。
ついでに、頭を軽く小突かれた。



「お前、そんな面でぼーっとしてたら、たちまち、野郎共の餌食だぜ?
 まぁ、お前は、ただの天然には見えねえがな。
 ……って、そんな事は、どうでもいい。
 俺が合図したら、入って来いよ。」



そう言って、春日は、教室へと入って行った。






















春日が教室へ入った途端、割れんばかりの歓声。






「キャーーーーーーーーーーーーーーーー!」


「春日様ーーーーーーーーーーーーーーー!」


「今日も素敵ですーーーーーーーーーーー!」


「やーん、抱いてくださいーーーーー。」







あぁ、男子校ってのは、色々と難しい所なんだな。
一番最後のは、あからさまに間違ってると思うけどな。
俺は、断じて染まる気はない。
駆け引きとしての恋愛なら構わないが、本気は勘弁してくれ。
……って言っても、たぶん無理なんだろうけど。
ここに来るまでに一読した、どこから仕入れたのかも分からないパンフレット。
というよりは、寧ろ、個人情報も丸見えの、分厚いメモ帳。
全部を覚えたわけじゃないが、少なくとも、学園の性質には精通したつもりだから、
……今更と言われれば今更、なんだけど。
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