Secret Prince
「あれ?
 言った覚えはないんだけど。
 ・・・・・・藍斗、よく分かったね。」



確かに、描いているものは違うけれど、
どれも、タッチが似ているような気がした。
空にしても、海にしても、夕日にしても、
花にしても、人物画にしても、柔らかいタッチで、
色はパステル調で、穏やかな感じがした。
見ていて、心が安らぐっていうのかな、
うん、たぶんそんな感じだ。



























「確かに、物だったり人だったりしますけど、
 全部、どこか似通っているような気がしたんです。
 タッチなのか、色の感じなのか、細かい事は、俺には
 分からないですが。」



「ふふ、そっか。
 藍斗って、そういうセンスもあるのかもね。
 お察しの通り、ここにある絵は、全部僕が描いたんだ。
 似てる、・・・・・・・・・・・って事は、
 僕はまだ変われていないって事かな。」





そう言って苦笑した先輩の表情は、酷く切なげで、
憂いを帯びているような気がした。
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