盲目の天使

ルシルは、強い意志を宿した瞳で、カルレインをねめすえるように見つめている。

やがて、決心したように、息を吸うと、問い詰めるような口調で、畳み掛けた。


「カルレイン様は、リリティス様のことを、どうお思いですか?」


「何?」


どう思っているかなど、そんな答えは一つしかないが、

聞かれると思っていなかった質問に、カルレインは、答えることができなかった。


無言のカルレインに、業を煮やして、ルシルは別の問い方をした。

肯定か、否定の、二者択一。

もっとも簡潔に、答えが出る質問を。


「愛してらっしゃいますか、とお尋ねしているのです」


ルシルは、カルレインの目を見据えたまま、視線を逸らそうとはしない。


リリティスが愛しているのは、アルシオンであって、自分ではないのだ。

自分が、リリティスをどう思っているかなど、関係ない話だろう。


カルレインには、ルシルの意図が分からなかった。


「何が言いたいのだ」




< 208 / 486 >

この作品をシェア

pagetop