盲目の天使
と、誰かの指が自分の頬に触れ、そっと涙を拭った。
誰?
私は、この指を知ってるわ。
でも、まさか・・・。
夢を見ているのかしら。
部屋に誰かが入ってきたとは、まったく気づかなかった。
しかも、自分のすぐ隣にいることさえわからないなど、今までならありえないことだった。
自分のことに必死で、足音を聞き分けられなかったのか。
それとも・・・。
私は、自分に都合のいい夢を見ているのかしら?
あまりにも荒んだ自分を、天が哀れに思い、
夢の中だけでもと、愛しい男を遣わせてくれたのかもしれない。