盲目の天使
陽の光が、ほんのわずかに射したかと思うと、
濃紺の空は、あっという間に色をかえ、月は、その中へと、じょじょにとけさってしまった。
一晩泣いて、すっきりしたリリティスは、久しぶりに、ぱっちりと目がさえ、
ううん、と大きく伸びをする。
とても、幸せな夢を見た気がする。
・・そうだわ、カルレイン様が会いに来てくださった。
嬉しさに、胸をときめかせたが、その心も、一瞬で凍りついた。
あれは、夢だ。
夢の中で、カルレインは、いつも以上にやさしかった。
いや、カルレインは、本当は、とても心の優しい人間なのだ。
リリティスには、それが良く分かっていた。
だからこそ、自分がこんなにも惹かれてしまうのだ。
リリティスは、軽く息を吐いた。
夢でなければ、どんなにすばらしいことだろう。
また、カルレインのいない、辛い一日が始まってしまった・・。
リリティスは、喉の渇きを覚えて、体を起こそうとした。
が、体が何かにがっしりと固定されていて、身動きが取れない。
私、どうしたのかしら。
なんだか体が重い・・。
リリティスが、手を伸ばそうとすると、何かにぶつかってしまった。
まるで、人肌のような、ぬくもりのある、何かに。
え、何?