盲目の天使
リリティスは、もがくのをやめて、静かに身を委ねる。
どうあがいても、カルレインの腕は緩みそうもない。
質問に答えて離してくれるなら、その方が早い。
「なんでしょうか」
息を体中に深く吸い込んで、カルレインは、言葉にした。
祈るような、気持ちで。
「お前は、
・・・俺のことをどう思っている?」
しばしの沈黙のあと、リリティスは、ゆっくりと言葉を選ぶように、
しかし、はっきりと澄んだ声で答えた。
「カルレイン様。
私は、目が見えませんが・・・私の目を見てくださいますか?」
リリティスは蒼い瞳を開く。
その瞳の奥に、強い意志を宿して。
リリティスの意図は分からなかったが、
カルレインはリリティスの顎をつかむと、自分の目と向き合うように、顔を上げさせた。
「これで、お前と目が合っているぞ」