盲目の天使
二人が、ノルバスからの脱出経路を、確認しているところに、
突然、鷹匠のオークリーが、勢いよく飛び込んできた。
「カルレイン様!すぐに来てください!!」
本来、オークリーの身分では、カルレインの居室に、直接入ることは許されない。
それくらいのことは、オークリーにも、わかっている。
しかし、オークリーは、迷うことなく、カルレインの腕を取った。
・・後で、どんなに、咎められてもかまうものか。
リリティス様のためだ。
そして、カルレイン様の。
あどけなく笑う、リリティスの横顔が浮かぶ。
気味悪がって、誰も近寄らぬ鷹小屋に、足繁く通った、不思議な姫君。
助けられるのは、おそらくカルレインだけだ。
ただならぬ気配に、カルレインとマーズレンは、オークリーの後を追い、急いで鷹小屋にむかった。
と、
ジルが、狂ったように、ばさばさと羽をはばたかせて暴れている。
カルレインを見ると、まるで、自分について来いと言うように、大空に羽ばたいた。
もしや、リリティスに何かあったのでは?
カルレインは、嫌な予感をふりはらうように、ジルの後を追いかけた。