盲目の天使
「何をする!」
ソレイユの腕を捕らえて、カルレインは力を込めた。
ものすごい力だ。
うっと、うめき声を上げて、ソレイユは、短剣を落とした。
・・俺を襲うということは。
この部屋のことだけでなく、全ては王妃の仕業に違いなかったのだと、カルレイン思った。
「王妃の立場でありながら、王を弑(しい)するとは!」
カルレインは、床に転がっている自分の父の遺体を見て、
ソレイユへ、憎しみの目を向けた。
父上・・・。
愛されていたかは分からない。
しかし、母との思い出が少ないカルレインにとって、唯一肉親と呼べる人間だった。
その時、階段を駆け上がる、沢山の足音が、聞こえてきた。
「カルレイン様!」
マーズレンが、複数の人間を率いて、牢へ飛び込んでくる。