マスカレヱド

「順番は守ろうネー?」


 理有の頭に、黒い靴が乗る。

 そのまま、足踏みをするように難度も、重さに任せて足が振り下ろされる。

 五度目でようやく、現実を把握した。


「やめなさい!」


 一際強く、理有の顔が苦痛に歪むくらいに強く踏みつけて、怪人がこちらを向く。

 否、こちらを向いた気配がした。

 私はじっと、理有の顔を見つめたまま。


「このオジョーチャンが順番を守らないからサ」


 蹴りつけるように、理有の身体が仰向けにされた。


「守らないカラ」


 頭でなく、今度は腹に踵が振り下ろされる。


「守らないカラ!」


 言葉と共に、再び。

 私はその足にすがりつくように、両腕でそれを止めようとする。


「守らない……カラ!」


 私の体を持ち上げるように、まるで私など障害ではないかのように、理有を痛めつける足踏みが続く。


「やめて、やめて。理有死んじゃう。理有が……!」


 じゃぁ、と怪人が言った。
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