オオカミいっぴき。~クールな不良と甘々❤ラブ!~
「なんやねん、斎の薄情モン……」
篁くんが嘆きながら定位置にもどって、一緒に落ち着いたあたしはようやくお弁当を広げた。
今日は時間がなかったからおにぎり2個。のみ。
「ていうか、絢も薄情やしー」
「へ? わっ、ぎゃッ!!?」
一瞬で立ち直った彼に突然話をふられて、ラップはがし途中のおにぎりを落としてしまいそうになった。
ギリギリでキャッチして息を吐き、篁くんを見た。
「あ……あたし何か、した?」
記憶のかぎりでは、何もしていなかったと、思う……けど……。
思考をめぐらせていると、篁くんがあたしの太ももの上に乗ったもうひとつのおにぎりを取り上げた。
器用にラップをはがし、海苔にくるまれた三角形の頂点にかぶりつく。
口を数回動かして、喉を鳴らした。
「ん? だって絢、俺んこと好きやったやろ?」
そんな耳を疑うような発言に、
これうまいなぁ、なんて付け足して“シュン”の笑顔をあたしにむけた。