労働の価値 その2
--- 14-3 ---

男の商品は娘の商品と変わる。

しかし男と娘で、
そのまま交換するわけではない。

もちろん、
そうする「こともある」。

しかしそれは、
珍しいことなのだ。

逆に、
この話しは、
「そのまま交換するよりよい」という話しなのだ。

そのまま交換するなら、
交換する相手を探し、
相手のところへ行かねばならない。

作り手を知らなくても、
作り手がそのあたりにいなくても、
交換ができるようになっている。

こんなふうに、
ひとびとのただの「労働」のしくみという「生き物」が、
物を食べては出す働きが、
さかんになる。

そのときに、
ひとりではどうしようもなかった ひととのつながりが、
ずっと広がっていっている。

布職人が布が売るのは、
娘が小麦粉を売ったからだ。

太った男が聖書を売るのは、
職人が布を売ったからだ。

酒屋が酒を売れるのは、
坊主が聖水を売ったからだ、
坊主が…。

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