労働の価値 その2
--- 14-2 ---

布職人の男は、
布を聖書と交換した。

なにも考えずにそうしていた。

しかしこれは、
男にとっての話しでしかない。

太った男は、
べつに、
聖書と布を交換したつもりはない。

布職人は、
布が小麦粉と交換されたと知らないように。

そして太った男は聖書と酒を交換し、
そしてそれは酒屋のおかみの知らぬところで、
酒屋のおかみは酒と…。

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