遠くから来た男の子
大男の棺桶は、町の人々が運びました。

丘の家に着くと、男の子は、大男の胸から静かにペンダントをはずし、こう言いました。

「これですべての破へんがそろいました。みなさんのおかげです。ありがとうございます」と、少年が深々と頭を下げるのを見て、町の人々は、「何とかこの男の子の力になりたいものだ。自分達にできることはないだろうか」と相談しました。

そして、皆で何としてでも男の子をリペスキンドへ帰してあげようと、いうことになりました。

「それが大男に対するせめてものつぐないだ」と、誰もが思いました。
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