キミと僕の記憶
翌日。
「行ってきます」
ガチャッと玄関を開けると、門の前に見慣れたオレンジ頭が見えた。
音に反応して振り向いたのは、やっばり仁科で…。
「お、おはよ!」
そのドッキリに思わず私はどもる。
「おはよ美月ちゃん」
仁科は爽やかに笑った。
ええ…と……
どうしよう……
リアクションに悩んでいると、手に持つ袋の存在を思い出した。
「仁科!これ、昨日のジャージ返すね。
ホントありがと」
階段を降り門を閉めると、勢いよく袋を仁科の胸に押し付けた。
「ううん、わざわざありがとう」
仁科の笑顔は変わらない。
やりにくい!
何なの一体?
しかも
私たち、一緒に登校する感じ?
「えーと、迎えに来てくれたの?」
当然のように私の横を歩き出した仁科を見上げた。
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